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全力疾走

全力疾走

 

去年まで出来ていたことが

今は試合をすれば殆どの選手が出来ない

 

 

グラウンドは歩かないように

 

でもグラウンドを歩く

 

 

ダラダラしないで早くしなさい

 

言われないと出来ません

 

 

 

怒られないと出来ない

怒られるからやっているだけ

 

 

何かを変えないと

そう思う

監督としての力量無し

 

 

野球の何が好きなんやろ?

 

 

毎週悩むし考える

 

 

 

全力疾走が出来ても野球が下手な選手

そんな選手は沢山いますよ

 

平気でそんなことを言う人もいる

 

 

技術力に精神力がついて来ない選手

 

 

もう5年生と考えるのか

まだ5年生と考えるのか

 

 

HGYにはやっぱり下級生や同級生の

いるチームで野球をさせたいなと思う

 

 

5年生たちにも6年生や多くの下級生が

いるチームで野球をさせてあげたいなと思う

 

 

本当にそう思う

 

 

意識の高い選手もいれば

そうでも無い選手もいる

 

ライバルになる選手も出来る

 

 

簡単に試合が出来て

怠けようが必死にやらないでも

試合に出れる

 

 

だから試合は楽しい

 

 

MKに何故毎回全力疾走が出来た?

そう聞くと

 

ずっと言われているから

 

そう言う

 

 

他の選手に何故全力疾走が出来ない?

答えはかえって来ない

 

 

僕は野球が好きです

みんな好きだと思う

 

 

好きなら

当たり前のことが出来るように

なろうや!

 

そんなつもりで毎週練習をする

 

 

でも

 

打つことが好きなだけ

投げることが好きなだけ

 

 

野球をしている自分が好きなだけ

 

 

声を出しなさい!

言われなくても出す選手もいます

 

全力疾走しなさい!

言われなくてもしている選手はいます

 

 

よそのチームを見てもいますよね

 

 

そんな選手が上を目指せるし

努力もする

 

 

怒ってやらせることは簡単なのかも

 

 

怒られなくなれば終わり

 

怒られないと出来ない

怒られても出来ない

 

 

それでは怒られなくなる

 

 

全力疾走なんて

やる気があれば誰にでも出来る

 

 

だから全力疾走がある

 

全力疾走はその選手の

野球をやろうとする証

 

 

野球の技術以外の挨拶や返事に

グラウンド整備もそのはず

 

 

それは小学生たちにほど

分かって欲しいと思う

 

 

賢く怒られないようにだけ

野球をする選手では

 

肝心なときに

それらが出来ないモノです

 

 

 

みんなが出来るように

そう思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時代の違いは仕方がない

 

僕はもう野球をやりたくない

 

泣きながらそんなことを私に言った選手は

沢山いる

 

 

なかなか出来ない選手に

何かをさせるには強制的にやらせるしか無い

 

 

やろうとしない選手

直ぐに逃げる選手には尚更それしか無い

 

 

全員の選手をなんとかしようとすれば

そこについて来れなくなる選手がいる

 

 

そんな選手たちの中に

野球を辞めたい  

そう口にした選手たち

 

 

チームを辞めて行った選手もいる

 

 

辞めないでチームに残ったそんな選手たちに

前を向かせることは本当に大変

 

怒られても怒られても

頑張れる選手たちとの野球に対する

温度差が全然違う

 

 

野球が好き

野球の何が好きなんやろ?

 

 

最近は良くそう思う様になった

 

 

高い目標を持つ選手は

そんな選手たちが集まるチームで

野球をすれば良い

 

その為には今まで通りに

技術以外のメンタル部分も鍛えれば良い

 

 

今はチームとして

どうのこうのとする時代では無くなったのかも

 

 

個々の能力を伸ばしてあげること

小学生では大切なことかも知れません

 

 

そこそこ勝つ為には

ミスをしないチームを作らないと

勝てない

 

 

そこにたどり着くには

ある程度の強制は必要なこと

 

 

今はそんなチームでは

誰も野球なんてやろうと思わなくなった

 

またチームに入っていても

不満だけのチームにしかならない

 

 

遊び感覚で優勝なんて

簡単に出来るモノでも無い

 

 

もしも今試合が出来るだけの

選手がいれば

このチームはどうなっているんやろ?

 

 

居残り組みと呼ばれる

試合に連れて行ってもらえない

選手たちがいればどうなんだろう?

 

 

今はそんな時代では

無いのかも知れない

 

 

叱られなくても出来る力は

そんな今の時代であっても大切だと思う

 

 

目標を高く持つ選手なら

尚更必要なこと

 

 

 

明日の試合

 

いつものように練習が試合になっただけ

そんな感覚では高い目標は達成しない

 

 

今日の歩きに行くのも同じ

 

 

何をするのも最後まで必死にする選手が

高い目標を持つことが出来る

 

 

私はそう思う

 

 

歩きに行くのも練習です

 

 

緩めると子供たちって

そんなモノなんですよね

 

 

私はズルい監督かも知れませんね

選手は必ず観察します

 

その選手には今何を伝えるのが

1番良いのかを知りたいから

 

 

歩きに行ったりすると

本当にその選手その選手の野球が出ます

 

 

不思議なもんですね

 

 

まあそれも今の時代なんで

仕方が無いと私は思います。

 

ランナーコーチを目指した選手

 

持病を持ちながら野球をした子がいる

練習中にまで薬を手放せかった

 

病気でなかなか身体が成長しない

 

その為に身体も他の選手よりも

小さかった

 

 

けど他の選手と同様に練習をした

 

 

バッティングピッチャーをしても

ストライクボールをなかなか

投げれない

 

 

ストライクも投げれないのは

キャッチボールをしっかりと

しないからや!

 

 

そう監督から良く怒鳴られた

 

 

やろうとしてもなかなか出来ない選手

ノックをしてもフリーバッティングをしても

 

途中で皆んなからはずされ

個別に個人練習

 

 

それでもやる気を無くすことはしない選手

皆んなに追いつけない自分まで

攻めるときさへあった

 

 

どうして出来ないんや!

クソ!

 

そう声を出すときには涙をこぼした

 

 

あるとき

試合には行けずにグラウンドに残り

いつものように練習をする彼が私に言った

 

 

コーチ 僕は野球は無理ですか?と

 

 

どうしてそんなことを言うんや?

聞き返すと

 

 

 

何をしても皆んなよりも出来ないから…

 

 

顔を引きつらせて照れ笑いしながら

涙をこぼしてそう言った

 

 

野球が好きなら

そんなことはどうでもいいことないか?

野球は試合に出る選手だけでやるモノでも無い

 

 

そんな話を彼にした

 

 

試合から戻った監督に彼のことを伝えた

 

 

監督は目を真っ赤にして

 

 

分かりました 

ありがとうございます

 

私にそれだけを言う

 

 

次の日から彼はランナーコーチの練習も始める

試合にも同行しランナーコーチとしと

グラウンドに立った

 

 

とにかく怒鳴られ倒して怒られた

 

 

どうして今のを止めない!

そんな声でランナーに何が伝わるんや!

今のを回せないで誰がランナーを進めるんや!

お前はいつまで言われてるんや!

自分の言葉を言え! 

 

 

どんなに怒鳴られても

彼は下を向くことはなかった

泣きながらランナーコーチをするときなんて度々あった

 

 

勿論その間にも投げたり捕ったり打ったりの練習は嫌ほどした

 

 

お母さんが私に言う

やっぱりあの子には野球は無理ですかねと

 

〇〇がやりたいと言う間はやらせてあげて下さい

必ず野球が出来て良かったと思う選手に監督がします

もう少し我慢して下さい

お願いします

 

 

お母さんにそう言った

 

 

彼は日に日に誰よりも大きな声でコーチャーズボックスに立つようになる

どれだけ怒鳴られ倒そうがです

 

 

 

ある試合の始まりに監督がベンチから

 

〇〇!今日からランナーはお前に任せる!

お前の判断で行かせろ!

 

ランナーコーチの彼にそう声をかける

 

 

 

その試合の最終回

ショート後方へ打球が上がる

それを見た彼が

 

落ちる!走れ!

 

足の速い選手にスタートを切らせて三塁を回らせてゲームセット

 

 

試合終了後のミーティングで監督は

他の選手に言う

 

 

野球は試合に出る選手だけでは

勝てないんやで

〇〇のランナーコーチは

今日の1番のファインプレーや

 

 

それから彼はグラウンドに

残ることは無くなった

 

ランナーコーチとして

試合行きのメンバーとなる

 

6年生になり

送りバントだけでも試合に出たいと

彼は必死にバントの練習をした

 

他の6年生の誰よりも確実なバントが出来るようにと

 

他の選手がバッティング練習をしても

彼だけはバントの練習をした

 

でも公式戦で彼が打席に入ることは無かった

 

6年生最後の大学で行われる大会の前の週

キャプテンが監督に呼ばれる

 

最後の大会や

監督は〇〇を先発メンバーで使いたいと思う

お前はどう思う?

 

6年生全員で決めてから返事をします

 

キャプテンは監督にそう言い6年生全員を集めて話をする

 

送りバントを必死に練習をする選手がキャプテンからの監督の言葉を伝えた後に

 

俺は最後もみんなで優勝したい!

 

そう言うと他の6年生も

最後も優勝したいとキャプテンに言った

 

キャプテンは監督にそれを伝えると

監督は何度も何度も

それでええんか?お前らは!と言った

 

最後は怒鳴ったかな

 

監督はランナーコーチをする選手に

泣いて謝ってた

 

すまんすまんと

 

 

 

私も謝った

 

ごめんなと

 

彼はみんなと優勝したいんです

私にそう言った

 

 

最後の大会

どうしてもランナーを進めたい場面で

監督が動く

 

 

ランナーコーチの彼が呼ばれて

背中を監督に叩かれて打席に入る

 

深呼吸をしながら監督のサインを見る

 

勿論サインは送りバント

 

彼はボールがバットに当たって転がったのを確認して涙を流しながら走り始めた

 

ナイスバント‼︎

 

誰もがそう言う中をワンワンと泣きながら

全力疾走でベンチに戻って来る

 

監督はグラウンドに背中を向けて

堪えきれずに声を出して泣いた

選手たちの中にも泣いている選手がいた

 

スコアラーの彼のお母さんも

ありがとうございますありがとうございますと

私たちに頭を何度も下げた

 

 

大人の誰もが彼の姿に涙を流した

 

 

勿論その試合に勝ち優勝

 

 

夏以降無敗の結果を彼らは残し

小学生の野球を終えた

 

 

野球は無理ですかねと言った

その子のお母さんはその1年間6年生の全試合のスコアラーをしてくれた

 

どんな想いでずっとスコアーラーを

続けてくれたんやろ?

 

監督も私たちコーチたちも

彼のランナーコーチや送りバントの成功に

満足なんて出来なかった

 

 

申し訳ない

それしか無かった

 

 

彼は高校まで野球は続けませんでしたが

高校卒業後に私たちに言ってくれました

 

小学生時代に見捨てられたなんて

1度も思いませんでしたよ

でも本音を言えば監督もコーチも無茶苦茶怖かったかなと

 

 

そんな選手もいたから

今も私はグラウンドにいるんだと

思います

 

 

 

 

マスクを外せない選手

キャッチングの練習をして

そこそこ出来るようになったので

練習試合で始めてキャッチャーをする

選手がいました

 

 

試合が始まり

 

 

何度かのキャッチャーフライで

マスクを外さないでフライを捕りに行きます

 

 

ベンチから監督に

マスクを外して捕りに行け

そう言われて

 

 

ハイと返事をする

 

 

打者がバントしたボールがホームベース前に転がる

 

 

すると今度もマスクをしたまま

その打球を処理して一塁へと送球

 

 

またベンチの監督に

それもマスクを外すんや!と

 

 

ハイ!と返事をする

 

 

次のキャッチャーフライで

マスクを外せなかったその選手に

 

 

マスクを外せと言ったやろ!

何度言えばわかるんや!

出来ないなら

試合なんかするな!

あっちの端でマスクをとる練習しとけ!

 

 

監督から怒鳴られて

試合中にベンチの外に出されました

 

 

試合中にグラウンドの隅で

マスクをとる練習を試合が終わってでも

その選手と練習をしたのを思い出します

 

 

一見簡単に思えることが出来ない子もいる

 

 

出来ないまま野球をさせる訳にはいかん!

それがその監督の口癖でした

 

出来ないまま試合に出したりする方が後々その選手が苦労するだけ

選手が憎い訳でもなく嫌いな訳でも無い

 

 

コーチをしていつもそれを言われました

 

 

彼の目の前から何度も手でボールを上げ

 

ホラ!と言いながら

練習をしました

 

 

でもなかなか上手くマスクをとれないんです

 

 

こうするんやと

見本を何度もその選手に見せます

 

 

でもなかなかその選手は出来なかった

 

 

マスクを外せれば今度はボールを追えなくなる

ボールを追えればマスクが外せない

 

 

そのうち泣き始めるんですよね

出来ない自分が嫌になるんでしょうね

 

 

でも

泣きながらでもやり続けるその子の為に

 

何度も何度もボールを上げて

練習を続けるんです

 

でも結局その日に彼はマスクを

上手く外すことは出来なかった

 

 

監督はそんな彼の姿を見ていない訳でも無く

次の日も彼は上手くマスクがとれるまで

その練習を私とさされた

 

 

他の選手たちとは別行動で

 

 

何度かはとれるようにはなっては来ますが

どうしても上手く外せない

 

 

ちょっと休憩するか?

そうその選手に言うと

 

 

また泣き始めるんですよね

 

 

一旦練習辞めようや!

 

 

その子に気分転換の為にそう言うんですが

泣きながら首を横に振るんです

 

 

諦めないでその子はやり続けた

出来るようになるまで

 

 

他の選手がバッティング練習をしていても

バッティング練習もさせてもらえない 

そんな環境の中でも

 

 

彼は泣きながらも

よそ見一つしないでその練習を続けました

 

 

 

そのとき彼はまだ

 

小学3年生

 

野球が本当に好きな選手だったと思います

 

 

 

そんな彼も

どうしても大学で野球がしたいから

受験勉強を頑張り大学に合格する

 

 

今はやりたかった

その大学で野球をしています

 

 

そんな彼だから

今の彼の野球があると思うんです。